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無節操一代女のつれづれなる萌ブログ
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またまたさんしら続きです

「いや…ちょっと待て」
それまで死んだ魚のような目をしていた不知火だったが、何かがおかしいことに気付いた。「三太郎」
「あいよ」
「お前さっき、おれが盛大にゲロって服を汚したから、洗濯機ほりこんで寝たって言ってたよな」
「おお」
「おかしいじゃないか。おれが目を覚ました時には、すぐそこにあったんだぞ」
「…」
「それだけじゃない。よく考えたら、パンツまで汚れることなんてあるもんか。しかも貴様までフルチンになる必要もない」
「あー…」
三太郎はぽんと手を打った。
「言われてみれば」
「言われてみれば、じゃない!」
不知火はだん!と机を叩いた。
「貴様の話、一体どこまでが本当なんだ?今度こそ正直に言わんと、本気で絞め殺すぞ!」
その形相は、それがブラフでないと語っていた。
三太郎はしばらく考えこむように腕を組み、そしてたっぷり一分ほどしてからゆっくり口を開いた。
「…全く。人がせっかく気い使って、一番無難な答え出してやったってえのに…」
「アレのどこがだ?」
「いいだろう。教えてやる。だが、後悔すんなよ」
「なんだと?」
再び不知火をあの嫌な予感が襲った。まさか自分は、気付かなければスルーできたはずの墓穴を掘ってしまったのではなかろうか。三太郎の嘘通りであれば、恥 ずかしいことは恥ずかしいが、そこはもう済んだ事として借りをきっちり払っていけばいいだけだが、嫌な予感通りの事が起こったとすれば、これはもう一生の 傷だ。嫁入り前の娘ならぬ、婿入り前の息子さんの清い体が台なしになってしまうのだ。何と言う親不孝だ。ああお父さん、ふしだらな息子をお許し下さい。
だがしかし、真実から目を逸らしてはいけない。そこから逃げてしまっては、ふしだらな上に卑怯な男になってしまう。最悪な上に最低だ。男として、たとえどんな辛い事実を知らされようと、しっかと受け止めるべきだ。ネバーギブアップ。
半ばヤケクソ気味な覚悟を決めると、不知火は三太郎の目を見つめこくりと頷いた。
「分かっている。例えどんな事があったとしても、犬に噛まれたとでも思う事にしよう…さあ、真実を教えてくれ」
「へ?」
三太郎はキョトンとした。
「何の話?」
「だから…夕べのことだ。もし何か過ちがあったとしても、そこは逃げずに甘んじて受け止めねば、と…」
「おいおい、ちょっと待てって」
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