無節操一代女のつれづれなる萌ブログ
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さんしらの続きです。
これもそろそろ終らせなきゃなあ…
これもそろそろ終らせなきゃなあ…
眉間に小じわをよせ、三太郎は「んー」と唸った。
「…逆に聞くけどさ」
「なんだ?」
「それって、そこまで重要なことなのか?」
「あ?」
不知火は一瞬何を言われたのかわからなくなった。三太郎の質問があまりにも想定外だったからだ。
「何言ってるんだお前」
「いや、だってさ」
肩が凝っているのか、三太郎は一度ぐるりと首を回した。続けて両肩の関節を回すと、パキパキと乾いた音が鳴る。
「もし万が一おれ達の間になんかあったとしてさ。それで一体、何が変わるわけ?」
「は?」
またしても想定外の意見だった。
「何がって…それは」
「例えばの話、だ」
不知火を遮って三太郎は続けた。
「何かあったとしてだ。実際問題何をどうする?どーせお前のこったから、責任取って嫁にとか何とか考えたんだろ?言っとくけど、おれはお前を嫁に貰う気なんか全くねえぞ。貰われるのはもっとごめんだが」
「う…」
あまりにも心中の焦りを突かれすぎて、不知火はのけぞりそうになった。
「まあそこまでは言わんとしても、お前もこれを機におれとお付き合いしたいとか思ってるわけでもないんだろ?」
「当たり前だ!」
正直な話、それは勘弁してもらいたい。不知火は、脳裏に自分と三太郎が手を繋いで花畑をスキップしている姿を思い描き、そのあまりの気色の悪さに鳥肌を立てた。
三太郎は一つ頷くと、指先でトンと机を叩く。
「な?じゃあさ、その逆のパターンはどうなるのかって話よ」
「逆?」
「わかりやすく言うと『絶交』てやつさ。もう二度と顔も合わさん、話もしない、今後一切の縁を切る。そこんとこはどうだ?その気はあるわけか?」
「それは…」
考えたことも無かった。よく考えれば、その選択肢もあったわけだ。だがしかし、自分と三太郎は、それほど仲がいいというわけでもなく、その上で「絶交」と言われてもピンと来ないのも確かだった。
別にお付き合いしたいというわけでもないし、縁を切りたいわけでもない。今の関係性をどうにかしたいと思っているわけじゃない。
そう言うと、三太郎はこくこくと頷いた。
「だろ?別に何かが始まるわけでも終るわけでもないんだったら、全部知ろうが知るまいが、それはもうどっちでもいいんじゃね?っていうか、そこまで思いつめるほどのことなんかねえぞ。多分」
「だから、それは…」
「お前が決めることだってか?でもおれに言わせりゃ、それはあくまでもお前側の事情であって、おれにとっちゃ知ったこっちゃないんだよねー、マジな話」
「貴様、なんだその言い草は!」
引っ込んでいた怒りの火種が、再びぶすぶすと煙を上げつつあった。三太郎の口調はあくまでものほほんとしていたが、それが返って不知火の気に障る。
「確かにな、おれ達の関係を変える必要はない。だがな、おれ達の間に、お前が知っていておれが知らない事がある、それがどうしてもおれには我慢できないんだ」
「フェアじゃない、って?」
「そうだ」
それでなくても、既にいくつかの借りは作ってしまっている。これ以上この男に弱みを握られるわけにはいかない。不知火にとって空白の時間に一体何が起こったのか、事と次第によっては、その借りが倍増しになるかもしれないのだ。
「おれは知らなくちゃならない。そうしないと前へ進めない。だから、教えろ。何があったか、洗いざらい」
不知火の真剣すぎる眼差しをうけ、三太郎は眩しそうに目を瞬かせた。
「んー…」
三太郎は何やらつまらなそうに唸った。
「それは、お前次第でおれ達の関係も変わっちゃうってことだよな」
「関係、て、そんな大層なもんでもないだろうが…が、まあ、それもあり得ないわけじゃない。話によっちゃ、金輪際お前には関わらない、ってのもあるだろうさ」
「そりゃ残念」
「…え?」
「…逆に聞くけどさ」
「なんだ?」
「それって、そこまで重要なことなのか?」
「あ?」
不知火は一瞬何を言われたのかわからなくなった。三太郎の質問があまりにも想定外だったからだ。
「何言ってるんだお前」
「いや、だってさ」
肩が凝っているのか、三太郎は一度ぐるりと首を回した。続けて両肩の関節を回すと、パキパキと乾いた音が鳴る。
「もし万が一おれ達の間になんかあったとしてさ。それで一体、何が変わるわけ?」
「は?」
またしても想定外の意見だった。
「何がって…それは」
「例えばの話、だ」
不知火を遮って三太郎は続けた。
「何かあったとしてだ。実際問題何をどうする?どーせお前のこったから、責任取って嫁にとか何とか考えたんだろ?言っとくけど、おれはお前を嫁に貰う気なんか全くねえぞ。貰われるのはもっとごめんだが」
「う…」
あまりにも心中の焦りを突かれすぎて、不知火はのけぞりそうになった。
「まあそこまでは言わんとしても、お前もこれを機におれとお付き合いしたいとか思ってるわけでもないんだろ?」
「当たり前だ!」
正直な話、それは勘弁してもらいたい。不知火は、脳裏に自分と三太郎が手を繋いで花畑をスキップしている姿を思い描き、そのあまりの気色の悪さに鳥肌を立てた。
三太郎は一つ頷くと、指先でトンと机を叩く。
「な?じゃあさ、その逆のパターンはどうなるのかって話よ」
「逆?」
「わかりやすく言うと『絶交』てやつさ。もう二度と顔も合わさん、話もしない、今後一切の縁を切る。そこんとこはどうだ?その気はあるわけか?」
「それは…」
考えたことも無かった。よく考えれば、その選択肢もあったわけだ。だがしかし、自分と三太郎は、それほど仲がいいというわけでもなく、その上で「絶交」と言われてもピンと来ないのも確かだった。
別にお付き合いしたいというわけでもないし、縁を切りたいわけでもない。今の関係性をどうにかしたいと思っているわけじゃない。
そう言うと、三太郎はこくこくと頷いた。
「だろ?別に何かが始まるわけでも終るわけでもないんだったら、全部知ろうが知るまいが、それはもうどっちでもいいんじゃね?っていうか、そこまで思いつめるほどのことなんかねえぞ。多分」
「だから、それは…」
「お前が決めることだってか?でもおれに言わせりゃ、それはあくまでもお前側の事情であって、おれにとっちゃ知ったこっちゃないんだよねー、マジな話」
「貴様、なんだその言い草は!」
引っ込んでいた怒りの火種が、再びぶすぶすと煙を上げつつあった。三太郎の口調はあくまでものほほんとしていたが、それが返って不知火の気に障る。
「確かにな、おれ達の関係を変える必要はない。だがな、おれ達の間に、お前が知っていておれが知らない事がある、それがどうしてもおれには我慢できないんだ」
「フェアじゃない、って?」
「そうだ」
それでなくても、既にいくつかの借りは作ってしまっている。これ以上この男に弱みを握られるわけにはいかない。不知火にとって空白の時間に一体何が起こったのか、事と次第によっては、その借りが倍増しになるかもしれないのだ。
「おれは知らなくちゃならない。そうしないと前へ進めない。だから、教えろ。何があったか、洗いざらい」
不知火の真剣すぎる眼差しをうけ、三太郎は眩しそうに目を瞬かせた。
「んー…」
三太郎は何やらつまらなそうに唸った。
「それは、お前次第でおれ達の関係も変わっちゃうってことだよな」
「関係、て、そんな大層なもんでもないだろうが…が、まあ、それもあり得ないわけじゃない。話によっちゃ、金輪際お前には関わらない、ってのもあるだろうさ」
「そりゃ残念」
「…え?」
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